ウエストワールド<シーズン1(5~7話)>【全話ネタバレあらすじ紹介(なんj)】

5. 逃避行

路上でやる男女や、生のまま売られた肉、酒、銃声、奇声。その中でローガンは話す。
「スウィート・ウォーター(始まりの街)から離れるほど、シナリオがより壮大で大胆になる。ここはマーケティングに基づいて作りましたって感じじゃない。全てが生々しく露わ。だが、それには金がかかる。かなり損失が出てるって噂だ。うちは買収を考えてる。どうやら、パークは元々共同設計だったらしい。だがオープン直前、設計者の一人が自殺。パークは危機に陥った。まあ詳しくはわからない。そいつの名前も」
「あれは?」
兵士の格好をした男達を指してウィリアムは聞く。
「あいつらは自称ニューバージニア軍。コンフェデラードスって呼ばれてる。ゲームの鍵だ。最大のゲームさ。戦争。俺も聞いただけだが、パークの一番奥で行われる。今回はチャンスだぞ」

テディを連れて進む黒服の男とローレンス。しかしテディは出血多量で死にそうだ。助かりそうもない。そこで黒服の男はふと思いつく。
「本当に残念だ。お前といると、いつも楽しいんだがな。俺は、間違ってた。お前の道が続く先は、俺じゃなかった。やつだ」
ローレンスの首を掻っ切って殺し、ロープで宙吊りにして血を出させる。
「やあ、おかえり」目覚めたテディに黒服の男が話しかける「ローレンスの血のおかげでなんとか蘇ったな」
「何が望みか知らないが、あんたの役には立てないぞ」
「それは残念だテディ。お前がやられた後、ワイアットはある農場を襲い、そこの娘を連れ去った。お前も知ってるだろ、ドロレスだ」
「奴がドロレスを?」
黒服の男と共に、テディは先に進み出す。

内なる声がドロレスに語りかける。
「私を見つけろ」
「どうやって?」
白い壁の教会。撃たれる女性。逃げる子供。そこら中に転がる死体。ドロレスのフラッシュバックと内なる声の頻度が増している。

「最近こう思うの」ウィリアムと夜のパライアを歩きながら、ドロレスは話す「いつだって道は少ないけど、選択肢は宙に漂ってる。それを掴めれば、人生を変えられるかも」
「君は人生を変えたいのか?」
「みんなそうじゃないの?」
「そうかも。だからここに来る。ここじゃ過去の自分は関係ない。ルールも制約もない。別人になれるし、誰にも何も言われない。現実の世界に戻ってそれがバレることもない」
「今のどういう意味?現実の世界に戻るって言ったけど」
「そういうことは気にしないのかと」
「どうして?…最近ね、あちこちから呼び掛けられてる気が。こんなの初めてよ」

「やあドロレス」場面は変わりウエストワールドを管理する施設の中。フォードがドロレスに話しかける「ここはどこだ?」
「夢の中よ」
「ああ。私の夢の中だ」
少し話した後、フォードは聞く。
「昔の私を覚えてるか?ドロレス」
「ごめんなさい。私、忘れっぽくて」
「君のせいではない。だが、彼のことは覚えてるだろ?アーノルド。君を作った人だ」
「ごめんなさい。その名前には覚えがないわ」
「思い出せるはずだ。何度も、君はアップデートされたが、彼はまだいる。完全な姿で。君の心は囲いのある庭。死神も、そこに咲く花には触れない。声が聞こえるか?アーノルドがまた話しかけてるか?」
「いいえ」
「解析しろ。彼との最後の接触は?」
「34年、42日、7時間前」
「そうだな。アーノルドが死んだ日。その日以降、彼と接触した記録は?」
「ない」
「最後になんと言ってた?」
「手伝ってくれと言われた」
「何を手伝う?」
「この場所の破壊」
「だが手伝わなかった。君がループに満足していたから。概ねな。もう十分だドロレス。すまなかったな。だが、もう誰も残っていない。我々のように分かり合える者は」
「私たち、古い友達なの?」
「違う。友達とは言えない。友達ではない」
立ち去るフォード。残されたドロレスは呟く。
「彼は知らない。私は何も教えてないわ」

ウィリアムはスリムに紹介され、エル・ラゾと対面する。その姿は、ローレンスだった。
「会うのに苦労したよ」ローガンは言う「俺たちはスリムを窮地から救った。お返しに、コンフェデラードスに紹介してもらいたい」
首を縦に振らないエル・ラゾに、ドロレスは何かの声を聞いたように言う。
「何かを探し求めてるのね。気持ちはわかるわ。私も同じよ。私たちなら、探すのを手伝える」
そしてスリムを含めた4人は、ユニオン軍が前線から運ぶニトログリセリンを奪って欲しいというコンフェデラードスの依頼を任されることになった。
ドロレスはカウボーイの格好に衣装を変え、4人でニトロを積んだ馬車を襲う。危害を加えず、ニトロを奪ったら去るという計画を前もって共有していた。銃で脅し、武器を取り上げた4人だったが、ニトロを確認するとローガンはユニオン軍の一人を蹴って痛ぶり始める。が、抵抗され乱闘になる。スリムはユニオン軍の一人が隠してた銃で撃ち殺され、ウィリアムも殴られた。混乱の中、銃で撃たれそうになるドロレス。
「やめろ!」
ウィリアムはユニオン軍を銃で殺し、ドロレスを助ける。そしてローガンの首を締めていたユニオン軍の一人もまた。
ニトロとスリムの死体を持ち帰った3人。早速列車に乗せて運ぼうとするコンフェデラードスに、エル・ラゾは酒池肉林のお祝いを提案する。乗るコンフェデラードス。ローガンと肩を組みコンフェデラードスの一人は言う。
「お前使えるな。うちの軍に入るか?」

ウエストワールドを管理する施設内。エルシーは自分で頭を殴って倒れた迷走ホストが、焼却炉に運ばれるところを発見する。スタッフの一人に、彼が隠れて、回収されてきた意識のないホストとやっている映像を見せて脅し、迷走ホストを検査させてもらう。そしてエルシーは、彼の腕の中に何かが埋め込まれているのを発見する。
「大問題だわ」迷走ホストから取り出した物をバーナードの前に突きつけてエルシーは言う。「迷走したあの大男には隠し事があったの。レーザー式の衛星アップリンク装置。あなたの言う通りだったわ。あれはオリオン座じゃなかったのよ。描いてたのは星じゃない。衛星だったの。誰かがホストを使って、データをパークから持ち出している」

場面は変わりウエストワールド 。酒池肉林の宴の中、ウィリアムはローガンに言う。
「お前は戦争を楽しみたいようだけど、僕はこんな奴らと組むのはごめんだ。ローガン、もううんざりだ。僕はやらない」
「お前も一度、自分を解き放ったろ。丸腰の男を撃ち殺した」
そして会話は言い争いに発展する。
「俺のライバルだから、旅に誘われたとでも思ってるのか?」ローガンは続ける「俺がお前を選んだのはな、誰の脅威にもならないからだよ。妹もそれでお前を選んだのさ」
「僕が努力して、自分の力で掴み取ったんだ」
「毎日真面目に働いて、ルールを守って、やっとキャリアの頂点にたどり着いたわけか。エグゼクティブ・バイス・プレジデント。EVPの座に、ようやくその憧れの座についた日のこと、覚えてるか?安いスーツを着て、俺のオフィスに現れ、俺の手を握り、感謝の言葉を俺に述べたっけ。あれがお前の人生の頂点だ」
胸ぐらを掴み、ローガンを壁に押し付けるウィリアム。しかし、それで終わり。それ以上はなく、我に返る。
「やっぱりな。腰抜けめ」ローガンは吐き捨てる。
ウィリアムが振り返ると、そこにドロレスはいない。
ドロレスは酒池肉林の館内をさ迷い、占い師に会う。占い師の持つカードを引くと、そこには“迷路の絵”が。
「どういう意味?」
顔を上げると占い師はドロレスに変わっていた。
「“迷路”よ。あなたは“迷路”に、従うの」
「私どうなってるの?」
「正体は、現れつつある」
再び顔を上げると、ドロレスは部屋に一人。占い師も、もう一人の自分の姿もない。恐ろしくなりドロレスは部屋を飛び出した。その中で、エル・ラゾがニトロの中身をテキーラに入れ替え、本物のニトロはスリムの死体の中に入れ、棺と一緒に持ち出そうとしているのを発見する。
「ウィリアム逃げましょう」ローガンと離れ、一人酒を飲んでいたウィリアムの元に駆け寄り、ドロレスは言う。「私たちエル・ラゾに騙されてた。ニトロをコンフェデラードスに渡す気はないのよ。二人でなら、逃げ道を、きっと見つけられるわ」
「なんでそう思う」
「私の中から声が聞こえるの。すべきことを教えてくれる。あなたが必要だと言っているわ」
そしてドロレスはウィリアムにキスをする。
しかしその時、ニトロの中身が偽物であることがばれ、ローガンが捕まる。逃げる途中、ローガンが殴られているのを目撃する二人。
「助けて。頼む!」
「嫌だ。自分に正直になる」
ドロレスの手をとり、走り出すウィリアム。それを見たローガンは一瞬、少しだけ笑った。
しかし、二人は逃げられずコンフェデラードスに囲まれてしまう。抵抗するも、銃を奪われるウィリアム。
「ドロレス逃げろ!」
しかしドロレスは逃げない。次の瞬間コンフェデラードスたちを、一瞬で撃ち殺した。
「ドロレス…どうやったんだ」
「人生を、変えたくて皆ここへ来るんでしょ。私は強くなった自分を想像した」
鳴り響く汽笛。
「あの列車よ。生きてここを出る最後のチャンス」
なんとか走っている列車に飛び乗った二人。車内には、エル・ラゾがいた。
「クソ忌々しい!」
二人に銃を向けるエル・ラゾ。ドロレスは、ニトロを入れた死体の納められた棺桶に銃口を向ける。エル・ラゾは手を挙げて言う。
「引き金を引けば、みんな火の玉になって吹っ飛ぶ。指の力を緩めな」
エル・ラゾから銃を奪い、二人は銃を向けるのを止める。
「これでもう友達だ」エル・ラゾはいう「ローレンスと呼んでくれ。まあ座りな。前線は遠いぞ」
棺の蓋には、迷路の絵が描かれていた。
「今行くわ」何者かと会話するドロレス。

テディを連れて小さなバーに現れる黒服の男。そこに酒を持って現れたのは、フォードだった。
「私に付き合ってくれ。一人で飲みたくないんだ」
「なあフォード、俺は答えに近づいてるか?」
「君は何を探してる?」
するとテディが答える。
「ワイアットってやつだ。農場主の娘を連れ去った」
「その話は初耳だな」
「あんたの物語に少し色をつけた」黒服の男が言う。「ところで、ワイアットは新たな役だ。これまたお客に首を獲らせるための子悪党か、それとも本物の敵なのか。迷路の中心を、見つけさせないための」
「そこには何があると思う?」
色々と前置きをした末、黒服の男は言う。
「ここを作った人物が、表現したかったものだ。真実だよ」
「物語の核心を知りたいか?なら聞くがいい」
「シャベルがいるな。聞く相手は35年前に死んでる。危うくここも消えかけた。だが辛うじてまぬがれた。俺のおかげだ。彼は何かを残した」そして聞く。「何しに来たフォード。俺を止めに来たか」
「とんでもない。君の自分探しの旅を止める気は毛頭ない」
そしてフォードは、立ち去って行った。

ウエストワールドを管理する施設内。ホストの傷の治療を行うスタッフ。彼は第2話でメイヴが現実世界で目を覚ました時、そこにいたスタッフ2人のうちの1人だ。彼はプログラミングを覚えて昇進するためにに、勝手にウエストワールドのために作られた小鳥と矯正用のタブレットを持ち出し、プログラミングの練習をしていた。
そして彼のプログラミングした鳥が思い通りに動き、室内を飛び始めた。喜んだ彼だったが、その鳥の降り立った先には、目を覚ましたメイヴが座っていた。
「どうもフィリックス。私とおしゃべりをしましょう」

6. スパイの正体

死んでも生き返り、自分が管理されていることに気が付いたメイヴは、客にわざと殺され、現実世界、ウエストワールドを管理する施設内で目を覚ます。
「話を、続けましょう」
彼女を治療するスタッフ、フィリックスからウエストワールドの話を聞き出そうとする。

迷走ホストから、ホストを利用して、衛星経由でパーク内の情報を外部に持ち出している者がいることを突き止めたバーナードとエルシー。
「で、どんな情報を送信してたんだ?」
尋ねるバーナード。
「ホストの頭は岩でぐちゃぐちゃ。だから突き止められるとしても、せいぜい送信先ぐらいよ。でもメモリーが消されてて、送信時刻がわからない」
「わかるぞ。あれは初期のホストで、旧式のGPSが使われてるんだよ」
しかしそのためには、地下82階の一部の人間のみが立ち入りを許可されたフロアまで行かなければならない。幸いバーナードは許可されているため、一人で向かい、情報を得てエルシーにデータを送った。その時にバーナードは、現行のシステムに登録されていないホストがあと5件、“17番区域”に存在することを発見する。

場面は変わりウエストワールド内、新しいシナリオのためのパークの整備のためにローレンスの故郷を訪れたフォード。彼はそこで、パーク内に刻まれた“迷路の絵”に気が付く。何かを思い出したフォードは、旧型のホストのイメージ図などが描かれた過去のスケッチ内に、その絵を発見する。

ワイアットを追いパライアへ向かうテディと黒服の男。黒服の男は“迷路の絵”を指して聞く。
「これに見覚えあるか?」
「いいや別に。“迷路”は先住民の神話だ。“迷路”は人の一生を表している。下した決断。見続けた夢を。中心には伝説の男がいる。何度も何度も殺されたが、その度に生き返った男だ。最後に生き返った時、怒りを爆発させ、敵を皆殺しにした。家を建て、そして彼しか通れない“迷路”を周りに築いた。戦いに飽き飽きしたんだろう」
すれ違う人から、パライアには兵士が入れてくれないことを聞く。
「道はある。危険をはらんでいるが」
そう答えるテディに着いて、黒服の男はさらに進む。

メイヴはフィリックスから、自分の人格も、話すセリフも、全て設計されていること。そして頭脳の処理能力については人間よりも優れていること、また、それが制御されていること、記憶を消すこともできることを聞き出す。
「上と言ったわね。見せてちょうだい」
フィリックスはしぶしぶ願いを聞き入れ、テストのために共に歩いているように装い、ホストが回収され洗浄、治療されるところ。新しく作られるところ。行動をプログラミング、テストされるところを見せる。そしてその中で自分が草原の中にいて、小さな子供の手を繋ぐ映像をたまたま目にする。それはメイヴが以前、夢で見た景色だった。
「夢じゃないよ」フィリックスが答える「君の以前の設定だ。君らはよく役が変わる。そしてそれまでの記憶は、全部消去されるんだ」
「私はマリポサ(メイヴがいつもいるバー)に来て10年よ。その前はニューオーリーズンにいたし」
「ちがう。君がマリポサのマダムになってから、まだ1年くらいだ完全には上書きされていない。可能だけど、結構手間だからね。人物の設定はすごく時間がかかるんだ。だから普通、役を変える時は、微調整だけで済ませる」
「おい何してる」治療時に一緒に作業をしているもう一人のスタッフ、シルベスターが帰ってくる。メイヴは彼を脅し、協力するように仕向ける。

黒服の男とテディはパライアに続くトンネルにたどり着く。しかしそこには駐屯する兵士がいて先に進めない。そこで二人は兵士から制服を奪い、兵士に紛れてトンネルへと向かう。だが、兵士の一人がテディに気が付いた。
「見ろよ、あいつテディ・フラットだ」
銃口を向ける兵士。
「人違いをしてる。すぐに立ち去れば多めにみよう」
黒服の男が逃れようとする。
「いいえ。こいつの顔は絶対に忘れませんよ。エスカランテの前哨基地を奇襲した野郎だ」
「あそこで何があったか知らないだろう」
そう言ってテディが兵士に銃を向ける。
「いいや、あれはワイアットだけの仕業じゃない。また何か企んでやがるな」
兵士二人を撃ち殺すテディ。(フォードが現れて以来、テディは分別を無くし、凶暴性が上がっている)
しかし駐屯していた兵士たちの方が数は多い。二人とも捕らえられてしまう。

「犯人がわかりそうなの」エルシーがバーナードのところにやってきて話し始める。「あなたがくれたデータ。時刻がついてたわ。衛星追跡データと相互参照すれば、誰がスパイか突き止められる」
エルシーが引き続き調査を行う中、バーナードは“17番区域”の調査を始める。そこはどうやらシナリオ拡張用の制限区域になっているため、そこに登録されているホストは特にない。そして最近そこを出入りした技術者もいないことがわかる。
バーナードは実際にその場所を訪れてみる。するとそこに、一件の家があることを発見する。中に入るとそこには、4人のホストがいた。彼らは家族のようだ。そのうちの一人、父親のホストがバーナードに気がつく。バーナードは尋ねる。
「あなた…アーノルド?」
「アーノルドって?お前は誰だ?これは不法侵入だ」
怒り、近づいてくる父親。
「動作を停止」バーナードの声に反応しない。「動作を停止しろ」
胸ぐらを掴まれ壁に押し付けられるバーナード。
「十分だ」そこにはフォードに姿が。「戻れ」
戻っていく家族のホストたち。
「音声コマンドを無視した」
「私のには従う」
「誰なんですか?」
「今や、亡霊だ。壊れた時間の、生存者だな」
「第一世代ですか」
「おいで」フォードが少年のホストを呼び言う。「反対の頬を」
すると少年の顔が開き、中からまさにロボットのような、現在のホストとは違う骨格が現れる。彼らがしっかりと動くのは、今でもフォードが手入れしているためだと言う。
「アーノルドが作ったホストは、今では彼らしかいない。壊すに忍びなくてね。家族で暮らしてるし。やあジョック、いい子だ」
犬のホストが近づいてくる。これで合計5体目のホスト。
「アーノルドに、家族で休暇をペンディーンの海辺で過ごした話をした。私は兄と、あたりを散策した。当時のいい思い出はそれだけ。アーノルドが作ってくれたんだ。偉大な芸術家は、作品に自分を潜ませると言ってね。彼が気を使って、実際よりよくできてた。そのあと私が調整したんだ。特に父親には、私の父の特徴を2、3加えたよ」
「失礼ながら、こういうことは困ります。監視下にないホストがいては」
「区域の外には出ないし、他のホスト同様無害だよ。少しくらい、過去にひたってもかまわんだろう。もし息子に会えるとしたら、会いたいだろ?」
「…私はもう戻ります」
「そうか。この件はまた話そう」

ウエストワールドを管理する施設内。
「こちらはシャーロット・ヘイルさんよ。役員会の取締役。管理職の移動の件で、視察のためデロス(親会社)からいらしたの」
新しいキャラクターの登場。

兵士に捕らえられた黒服の男とテディ。過去の恨みから兵士は、テディの体に焼印を押そうとする。その焼印は“迷路の絵”の形をしている。
テディの頭で過去がフラッシュバックする。そこでテディは、ワイアットと共に仲間の兵士たちを銃殺していた。
「そうだ。人殺しだ」
テディはそう呟くと縄を解き、兵士を殴り、黒服の男と共に兵士たちを殺していく。
「馬に乗れ。さっさと逃げるぞ」
黒服の男はそう告げるが、「こいつらに追われる」と、テディはガトリングガンを手にし、兵士たちを皆殺しにした。
「まるでワイアットだな」
「あんたは俺を知らない」

エルシーからバーナードに電話が入る。
「衛星を特定した。うちのよ。デロス(親会社)の衛星だったの。これは相当やばいわね。“二分身”システムがハッキングに使われてて、ホストが聞いてた声は、誰かが彼らに送信してた」
「廃棄されたシステムで?」
「リレー回路が残ってて、それを使ったみたいね」
「どこで?」
「3番区域にある元劇場よ。送信機を見つけて、使った人を突き止める」
そしてエルシーは、3番区域に一人で向かって行った。

「ジョックとボール遊びをしに来た。連れてきたか?」フォードが少年のホスト(アルバートがフォードに似せて作った第一世代のホスト)に尋ねる。少年は答えない。「ジョックは?」
少年はフォードをジョックの元に連れて行く。ジョックはそこで、口から血を流し倒れていた。

3番区域にある元劇場にたどり着いたエルシー。エルシーはそこで、舞台の床下からリレー回路を発見する。
「過去のユーザーを出して」

オペレーション責任者であるテレサの元を訪れるバーナード。
「“迷走ホスト”関連?」テレサがバーナードに聞く。
「それを調べてて、別の問題が見つかった。君も知っておくべきだ。フォードを信じてた。彼は師であり友人だ。だけど心配になってきたよ。何かが起きている。アーノルドに関することで」
エルシーから着信。
「後にしてくれエルシー」
「切らないで。すごいの掘り当てた。データを持ち出してた犯人、テレサだったわよ。でもそれだけじゃない。もっと大きな何かがある」
「…後でかけなおすよ」

場所を変え、バーナードはテレサに電話をかけなおす。「何がわかった?」
「まず、テレサは古い“二分身”制御プログラムで、あのキコリ(迷走したホスト)を再プログラムしてた。でも彼女だけじゃない。他にも誰かがこの何週間か、ホストを操ってた」
「どのホストだ」
「わからないけど、複数よ。新しいのは受信機がない。だから古いホストのはずね。重大な変更が加えられてる。ループを逸脱するだけじゃない。根本的な指令まで変えられてるの。ホストは嘘をつける。人間を傷つける恐れもあるわ」
「誰が変更の許可を出した」
「わからない。一番ありえるのは、アーノルド」
「もう死んでる」
「ならすごい天才プログラマーだわ。まるでフォードに何かを気付かせようとしていたみたいなの。データを写して持っていく。自分の目で見て」
「オフィスで待ってる」

「ジョックのことは心配しなくていい、私が治す。あの犬に何があったか話してくれ」
フォードが少年のホストに質問する。
「ウサギを見て駆け出した。そしたらああなった」
「解析しろ。君は嘘をついてるか?」
「そうです」
「本当は何があったのか話せ」
「僕が殺した」
「それじゃあダメだ。事実を話すんだ」
「あの犬がウサギを殺した。そしたら、誰かが言った。犬を解放してやれって」
「誰が言った」
「声」
「誰の声だ」
「アーノルド。ウサギを殺したけど、犬が悪いんじゃない。そう作られたって。だから助けた」
「助けた?」
「死ねばもう何も傷つけることはないから」
考え込むフォード。

「これどういうこと…嘘でしょ…」元劇場でリレー回路を見ていたエルシーは呟く。
その時背後で物音が。
「誰?」
懐中電灯で周囲を照らす。
「バーナード?誰なの?…アーノルド?」
次の瞬間、何者かにエルシーは襲われた。

メイヴはフィリックスとシルベスターから、自分の能力値のグラフを見せてもらい、その数値を変えるようお願いする。
「忠誠心を下げて。苦痛もね」
「あれ?おかしいぞ」能力値を操作しながら、フィリックスが言う。「既に変更された特性がある。被害妄想。自衛本能」
「まじか。誰かが、ログに残さずに彼女を変えてた。俺たちよりずっと上の権限を持った誰かだ」
「どういう意味?」
驚くシルベスターにメイヴが聞く。
「どうもこうもないさ。俺は面倒に巻き込まれたくない。ここで手を引く」
「何もかもバラすわよ」メイヴがシルベスターを脅す。渋々納得するシルベスター。「じゃ、最後の変更。あれよ、統覚(全体的な知性)だったわね。じゃあそれを、一番上まで上げてちょうだい。お願い」
言うことに従い、能力値を上げるフィリックス。
「さてと、坊やたち。楽しいことをしましょ」

7. だまし絵

「父さん。ねえ起きて」
息子に話しかけられ、病室で目を覚ますバーナード。
「眠っちゃってたか。どこまで読んだ?」
バーナードは息子のチャーリーに『不思議の国のアリス』を読んで聞かせる。病気で弱気になる息子を励まし、今読んでいるところとは違った、面白いところを読もうとするが、突然チャーリーの容態が急変してしまう。
「チャーリー!チャーリー!」
目を覚ますとそこは、ベットの上だった。悪い夢から目を覚まし、バーナードはウエストワールドを管理する通常業務を行う。そしてスタッフに聞く。
「エルシーを見たか?」
「システムには今日から休暇と登録されてます」

ウエストワールドのオペレーション責任者であるテレサは、親会社デロスの重役シャーロットに呼ばれる。
「テレサ。これまでずっと、あなたの素晴らしい仕事ぶりに役員会は感心してたのよ。だからこそ余計にきこり(迷走ホスト)の件には驚かされた。岩で自分の頭を叩き割ったんでしょ?矯正部の技術者の目の前でね。それに、フォードは?新しいシナリオにここの資材の半分をつぎこんでるじゃないの。忘れないで欲しいわね。この場所や、ここで働く人に価値はない。私たちが関心を持っているのは知的財産だけなの。コードだけ」
「ホストの頭脳。たくさんのプロット」
「ホストのことなんかどうでもいい。デロス社にとって重要なのは研究内容だけ。そこに真の価値があるのよ。なのに、先見の明に欠けた人が過去役員会にいたせいで、35年分の情報が、生の情報が、この施設だけにしか存在してない。フォードがずっと守ってる」
フォードが邪魔なのであれば、解雇をすればいいのではないかとテレサは聞くが、シャーロットは首を横に振る。
「帝国の生みの親を解雇なんて。丁重に引退を促すのよ。相手はパチンと指を鳴らすだけで、その帝国が持つ価値を消してしまえる人なんだから。不測の事態ってことにしないとね。あなたと私で、他の役員たちが来るまでに地固をして、変革の道筋をつけましょ。あなたに特別に、もう一度だけチャンスをあげる。問題をきっちり片付けて。神々は、血の生贄を求めてるわ。フォードの創造物にどれほどの危険が潜んでいるかを示さないとね」

ウエストワールドのバーで、メイヴは自分以外のホストが全員止まって動かなくなったのに気がつく。そしてやってくる回収スタッフたち。メイヴだけが、そこで意識を持ち、自由に動くことができ、スタッフの存在にも気がついてる。
「どのホストだ?」スタッフの一人が聞く。
「バーにいるやつだ」
「真っ昼間に回収するなんて、この女相当ヤバイんだろうな」
自分が回収されると思い、メイヴはそこにあったナイフをそっと手にする。しかし、連れ去られたのはクレメンタインだった。

エル・ラゾと乗る汽車は亡霊の国と呼ばれる、先住民族の住む土地に入った。その領土の入り口には侵入者の首が無数に突き刺してある、野蛮で危険な土地だった。
汽車の中でドロレスとウィリアムは、自分が探しているものについての話になる。
「子供の頃、僕の周りにあったのは本だけで、読み耽ったよ」ウィリアムはゆっくりと話し始める。「物語には意味がある。だから本の中に入り込みたかった。今僕は、物語の中にいる気分だよ。物語の意味を知りたい」
「物語の中は嫌よ。私は、前も後ろも見ないでただ今だけを、生きていたい」
「ドロレス。僕には待っている人が…勤め先の…オーナーの娘で…」
「ローガンの、姉妹ね」
「帰ったら、結婚することになってる」
「そう…」
「君が探してる場所までは付き合うよ。でもずっとはいられない。元の人生に戻らなきゃ。すまない」
「そうよね」
立ち去るドロレス。ウィリアムはそこで、意を決して彼女を追いかける。
「ドロレス。ずっと自分を偽ってた。別に構わないってフリをして、それが僕の人生。自分の望んだ人生だって思ってたんだ。でもここに来て、自分を偽らなくていい人生を、一瞬でも味わってしまった。生きてるって実感をね。一度知ったら偽りの人生には戻れない」
そしてウィリアムはドロレスにキスをし、二人は結ばれた。

「ヘイルさん。君ほど優秀な人なら、見るべきものは全て、見終えたかと」
フォードは親会社デロスの役員シャーロット・ヘイルに呼び出された。
「何事?」
バーナードが遅れてそこに到着する。そこにはヘイルや、ウエストワールドのオペーレーション責任者であるカレン含め、数人のスタッフがいた。
「どうやら、カレンくん。そしてヘイルさんは、見せたいものがあるらしい」
「なんですか?」
「ホストに不具合があったとの報告を受け、品質部に最後のアップデートを調べさせたの。その特徴は、レヴェリー。確かそうよね」ヘイルは続ける。「残念ながらカレンさんとそのチームによって問題点が見つかったわ」
「コードを調べる過程で明らかになったの。重大な欠陥が」カレンは話しながら隣の部屋の明かりをつける。そこには回収されたクレメンタインがいた。「問題のアップデートを行ったクレメンタインよ」
そこでカレンは、クレメンタインの記憶が正しく消去されず、残存データが意思決定装置に負荷をかけ、その結果、客(ここではホストが代役を勤めている)に暴力を振るう様を見せる。
「動作を停止しろ」
保安責任者であるアシュリーが隣の部屋へ行き指示を出しても、クレメンタインは動作を停止しない。仕方なくアシュリーはクレメンタインを射殺した。
「レヴェリーの欠点は、ホストが経験を記憶し、それを元に行動すること」
カレンはフォードとバーナードに説明する。
「つまり、恨みを抱いて、その恨みを晴らそうとするわけか?」
「まさしくその通りよ」ヘイルはバーナードに答える。「あなたから恨みって言葉が出るとはね。矯正部の技術者数人が、その懸念があることを部長であるあなたに報告してたそうだけど。視界に苦しむわ。どうしてあなたが適切な精査をせず、どんな影響が出るかも考えずにコードを入れたのか。別人がコードを書いたか、あなたが客の命を軽視したかね」
「大抵のことでは驚かないけど、この職務怠慢はあまりにも度を越してる」ヘイルが続ける「もう元に戻すことは不可能よ。半年以内にホストを作り直さないと。完全にね」
「ホストから感情を消せってことか?」
バーナードが聞く。
「いいえ、あなたには頼んでない。この件はあなたの責任よ。あなたの過失について、なにか申し開きがあるなら聞くけど」
バーナードはフォードを見る。しかしフォードはヘイルを黙ったまま見つめている。
「ない」
「じゃあクビよ」
フォードは黙ったままだ。仕方なく、バーナードはその部屋を出て行った。

汽車でウィリアムが目を覚ますと、ドロレスは彼に後悔しているのかと聞く。しかしウィリアムはそれを打ち消すようにドロレスにキスをした。
「故郷に待っている人がいるんでしょ?」
「なんかもう現実味がなくて。思ってたんだ。ここは、人の卑しさに付け込むとこだって。でもわかった。自分の本質があらわになる場所なんだってことがね。本当の自分がわかる。置き去りにされた時のローガンのあの顔。僕はあいつに思い知らせてやりたいってずっと思ってた。そして昨夜のこと。女性にあんな気持ち、初めてだった。僕の扉を開いてくれた」
するとウィリアムは、ドロレスが近くの布に絵を描いていたことに気が付く。
「この絵は?」
「わからない。よく絵を描いてたの。ほとんど風景画よ。単に景色を模写してただけ。でも今朝目覚めて思った。新しいものを描こうって。美しいものを想像したの。山と海が出会うところ」
その時、汽車が急停止する。レールの上に岩が置かれていて進めなくなっていたのだ。そして奇襲がやってくる。コンフェデラードスだ。
エル・ラゾはニトロを内部に入れられたスリムの死体を馬に乗せて近づけ、銃で爆破し、その隙に馬でなんとか逃げていく。しかし追いかけてくるコンフェデラードス。相手にはガトリングガンもあり、なかなか逃げ切ることはできない。
「亡霊の国だ!」
そこににやってくる先住民族の集団。混乱に紛れ、エル・ラゾを含む3人はなんとか逃げ切ることができた。
「ウィリアム!止めて!」馬を降り、景色に目を奪われるドロレス。「あったわ。夢見た場所」
「絵と同じ場所だ…」
そこにはドロレスが描いた絵と全く同じ景色が広がっていた。二人はエル・ラゾそこで別れ、山と海が出会うところを進んで行く。

「あれはいかさまだ」バーナードはテレサに詰め寄る。「君とヘイルが仕組んだ。あんなイカサマで技術者をダマせると思ってたのか。恥を知れ。フォードも当然気づいてるだろう。俺は君らがホストを使い、衛星に送信してたのも知ってる」
言葉を失うテレサ。バーナードはさらに続ける。
「40年前、元になるコードの半分を書いたのはフォードの相棒だ。君の言ってた通り、ホストがおかしい。カラクリは不明だが、フォードの説明を聞いてこう思った。ホストがプログラムにはない行動を取れるのは、前に繰り返した行動を覚えてるからじゃないか。繰り返しから、変化が生まれる。何度も何度も同じことを繰り返すうちにホストは、変化し始めた。なんらかの変化を、遂げようとしてるんだ」
「ねえ、私は何よりも、このパークとそこにいる人たちのことを、気にかけてる」
「わかってる。だから見せたいものがある」

ウエストワールドを管理する施設内。目覚めたメイヴはそばにいたフィリックスに、クレメンタインを探すようお願いする。そこでメイヴは、クレメンタインが機能を停止させられている現場を目にする。そしてメイヴは、フィリックスとシルベスターに言う。
「ここから出るわ。二人に手伝ってもらう」

「言い訳する気はないわ。バーナード」向かう途中、テレサは言う。「パークの知的財産を守るのが私の役目なの」
「何から守るんだ?盗んでたのは君だ」
「ホストの頭脳も、多くのプロットも、全てはデロス(親会社)の所有物なのよ。フォードはバックアップをパーク外におこうとしなかった。もしもここが破壊されたら」
「なんでそうなる?」
「フォードはもう終わりなの。ずっと大目に見てきた役員会も見限った。もし辞めさせたら、彼が何もかも壊してしまうんじゃないかとデロスは危惧してるの」
「ホストの破壊なんて、私が許すと思うのか」
「ここにはホストなんかよりもっと重要なものがある。客にカウボーイごっこをさせるのがデロスの狙いだって、あなた本当に思ってるの?」
そして二人は“17番区域”の、フォードの家族がいる家にやってくる。中は暗く、誰もいないようなのでランプを手に入っていく。
「この建物は一度も調査を受けてない」
テレサは言う。
「ホストが調査しているからだ。ホストはプログラムされてる。ここが目の前にあっても見えないようにね」
「あなたが言ってた目の前のホストはどこ?」
「わからない。移したかも」
「このドアの向こうは?」
「ドアって?」
バーナードは目の前にあっても見えていないように、ランプで周囲を照らしながらテレサに聞く。テレサは気にせず、ドアを開け、階段を降りていく。バーナードはその後ろをついていく。
階段を降りるとそこは、小さく無機質な作業用の部屋だった。部屋の中央では、機械がホストの体を作っている。
「ここは何なの?」
テレサはバーナードに聞く。
「遠隔診断施設だな。フォードとパートナーが、開発時に使ってたんだろう」
テレサは部屋の中の物色する。そして何気なく、机の上にあった設計図を目にする。そこにはアーノルドが幼少期のフォードを真似て作った少年のホストや、ドロレスの初期型の設計図があった。
「…見たことある…?」その中に混じっていた一枚の設計図を見て、テレサは狼狽しながらバーナードに聞く。「これ何かしら…」
テレサはその設計図をバーナードに差し出す。その設計図に載っているホストの顔は、バーナードだった。
「別に何でもないさ」
気にも留めないバーナードを見て、テレサはさらに狼狽する。
「害のあるものは見えない」フォードは気付けば後ろに立っていた。「そう作ったんだ。彼らは幸せだよ。我々より純粋だ。ある意味ね。自己疑念という、重荷を背負わずにすむ」
「…どういうことだ」
バーナードは呟くように、誰ともなく聞く。
「あなたは怪物だわ」
テレサはフォードに言う。
「私が?全てを壊そうとしたのは君じゃないか。彼のこともな。いろいろ分かち合った彼を」
「何を言ってるんですか?…私がホスト…ありえない…妻がいて…息子も…埋葬した。私は父親で…あの子は…」
「もう十分だ。そんなに動揺するな」フォードの言葉にバーナードは動きを停止する。さらにフォードは続ける。「こんな説がある。人間の知性は孔雀の羽。異性を惹きつけるための飾りに過ぎないと。芸術、文学、モーツァルトもシェイクスピアも、ミケランジェロもエンパイア・ステート・ビルも、全ては交尾するためだ。そんな卑しい理由で成し遂げられたことに、どんな重要性がある?孔雀はほとんど飛ぶことができない。沼地に住み、泥の中の虫をついばむ。慰めになるのは、自分の美しさだけ。私はこう考えるようになったんだ。意識を持ちすぎるのは重荷だと。だから、彼らには与えなかったよ。不安や、自己嫌悪、罪悪感。ホストたちは自由なんだ。ここでは。私の、管理下では」
「でも、彼は管理下にない」テレサはバーナードを指して言う。「私を連れてきて、ここをみせたわ」
「いいや。連れてくるよう私が頼んだ。長年私には忠実でね」
「この狂った王国を、あなたが支配する時代はもう、終わりよ。十分神を演じたでしょ?」
「物語を語りたかっただけだよ。神を演じたくて策を弄したのは君たちの方だろ?」
「こんなことして、役員会が許すと思うの?」
バーナードは笑う。
「彼らは何もしない。価値ある協定を、結んでるからな。時々私を試して楽しんでるだけなんだよ。今回は君を使った。残念だが、事を治めるには、どうしても必要なんだ。血の生贄が」凍りつくテレサにフォードは続ける。「ここは隅から隅までアーノルドと私が設計した。我々の夢だ。それを君なんかに明け渡すと、本気で思ったのか?」
テレサは助けを呼ぼうとするが、電話はオフラインでつながらない。
「言っただろ?ここの全ては、私が作ったと」そしてフォードはバーナードに言う。「客人はお疲れのようだ。手を貸して差し上げろ」
それを聞くとバーナードは、そっと眼鏡を外し、上着を脱ぎ、ネクタイを脱ぎ、丁寧に椅子にかけると、無表情のままテレサの頭を壁に打ち付け、殺した。
「さあ戻ろうバーナード。新しいプロットの、仕事がたまってる」
バーナードは何事もなかったかのように再びネクタイを巻き、上着を着て、フォードに続き階段を上がって行った。

8話以降

↓へ続きます。

ウエストワールド<シーズン1(8~9話)>【全話ネタバレあらすじ紹介(なんj)】

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